ダー松の映画三昧の日々・4
2001年4月より・宝塚も在り/   マークは特にお気に入りの作品
「ゴーストドッグ」/J・ジャームッシュの作品は一癖も二癖もありなかなか一筋縄ではいかないが今回は「葉隠れ」「羅生門」等を味付けにして
の殺し屋もの。J・P・メルヴィルの「サムライ」も同じ一匹狼の「侍」風の殺し屋をスタイリッシュに描いて大好きな作品だがこっちの「ゴーストドッグ」はやっぱり妙な味……、でも吐くほどではなくちゃんと食える。なお鈴木清順の殺し屋映画「殺しの烙印」より、二箇所パクリがある。ほぉ~、ジャームッシュお前見てたのか? 

「パーフェクト・マーダー」/ジョン・ベネ殺人事件をあつかったこの作品、幼児虐待で両親が疑われていたとの報道だったが……警察、検察等々の内部でのいざこざはこちらでは知らなんだ。結局犯人は未だに見つかっておらず、映画では両親が関与してただろうけど証拠がない……ととれる意見も有り。

「ヴァイラス」/エイリアンものの新種、似たようなのに先日観た「ノイズ」があったがあれはなかなか地味でおもしろかった。本作は展開が全くエイリアンもののパターン。観てる間は退屈しない。i

「ハンニバル」/「ブラザー」で失敗したので今回は予備知識ゼロ、もちろん原作も読まずに[ラストも含め原作とはかなり違うらしいけど]白紙状態で観る。不調だったR・スコットも「グラディエーター」で復調したのか今回も出来はいい。[好みはかなり別れそうだけど……]普通シリーズにすると2作目はドンと落ちるものだが前作比80~85点位はあげていいかな?前作「羊たちの沈黙」はスリラー風、今回はホラー映画っぽくて「狼男vs吸血鬼の闘い」ってな感じ。イタリアのエピソードがオペラをバックにロマネスクな雰囲気を醸し出し、コートを翻し街を歩くレクター博士はまさにバンパイア!あとM・マンが撮ったレクター博士ものの第1作「レッド・ドラゴン」もホプキンス主演でリメイクとの噂が……

「ロッタちゃんと赤い自転車」/ロッタちゃんのプンプンぶりがまたパワーアップ。


「独立少年合唱団」/山田洋次監督作品でもおかしくないような……、どうして今頃こんな作品を創るのか……?不可解……

「スピーシーズ2」/あまりにもつまらんので以前観ていた事すら忘れていた。しかし裸の場面だけは覚えてたのがさすがエロ事師也。それともただのボケ野郎か?

「イグジステンス」/ゲームをやらないダー松が言うのもなんだが、こういうのがいわゆる「クソゲー」ってやつでしょうか?随所にクローネンバーグらしいエグイ描写があるものの
……こんなの出来ても買いたくもない

「アメリカン・ヒストリーX」/去年の某氏の一押し映画。今アメリカ映画で一番凄い役者はこいつ、E・ノートン。確かに上手い!こんな役もやれるのか?

「NYPD15分署」/チョウ・ユンファ、アメリカ進出第2作目。カーチェイスも銃撃戦も評判通りいけてる!アメリカはほとんど知らない監督がポッと出てきて、こんなアクションものの快作を創るなんて……やはり層が厚いのか?

「新・刑事コロンボ/殺意の斬れ味」/シリーズ中、まずまずの平均点。


「ファイトクラブ」/劇場で見逃すと昔は名画座で……だったが昨今はビデオで……、それでも見逃すとBS等のTVで……、何度も観る機会をのがして今回やっと観る。殴り合った痛みで自己を確認していく……というわかりやすい展開で塚本晋也の「東京フィスト」ばりの肉弾ファイトものになっていくと思いきや……後半は全く想像と違う展開。ありゃっ?E・ノートンは相変わらずいい。

「ヴァンパイア・最後の聖戦」/H・ホークスの信奉者であるカーペンター監督、「物体X」のリメイクや西部劇「リオ・ブラボー」を現代物にアレンジしたりした作品もあったものだが今度は猛獣狩り映画の快作「ハタリ!」をバンパイア・ハンターものに
……?集団劇のおもしろさがあった「ハタリ!」だが冒頭部分のみその雰囲気があったもののハンターたちがアッという間にばたばた殺されて少人数になってしまい……あとは普通のバンパイアものの展開。食い足らず。

「双生児」/「鉄男」の塚本晋也としたら衝撃度が少なめ。今のところ「東京フィスト」が最高。あ、まだ「パレット・バレエ」を観てない。これだけ沢山観ても見逃してる作品の多い事
……

「男はつらいよ/寅次郎恋愛塾」/TVでやってたので母親に送るため録画&ついでに観てみる。[ちなみにハワイではやはりこのシリーズの人気は凄い。日系のじいさん&ばぁさんはこんなのが皆好きみたいだ]


「竜二」/今回の「エロ魂!」に出てくるある人の事を「後年観た映画「竜二」の金子正次に似たその男は
……」というネームがあるので本当に似てたか確認のため再見。最初は何だ似てねぇぞ、と思ったものの最後まで観ると確かに雰囲気は似てるような……

「美少年の恋」/美少年エロマンガは描いてるが、映像による生身の生々しい美少年ものはいかがなものか?と思って観たらこれがなかなか切ない青春映画になっていて、地味めの香港映画も悪くない。

「アイズ・ワイド・シャット」/S・キューブリックの遺作、死ぬほど退屈かと敬遠していたら終盤まで引っ張られる。中盤の夜会の場面はダー松好み、ここから「耳なし法一」風になるのかと思いきや……違った……。キューブリック映画は「時計仕掛けのオレンジ」あたり以降は満足度低し。 PS:ちなみにキューブリック最後の映画の最後のセリフは「FUCK」だった。

SCORE」/Vシネマの「ブローバック」と「ブローバック2/夕陽のギャングたち」でファンになった室賀厚監督の「J・ウー+タランティアーノ」もどきC級活劇。劇場で観て以来の久しぶりの再見。最近はンビものも撮っているらしくレンタル屋にすら置いてないのが誠に残念。観てないビデオ作品が2~3本はありそう。

「主任警部モース」/BSでやってたのを観てみると割とおもしろい。しかしミステリーは近年とみにキャラの名前が覚えられないので2回観ないと腑に落ちないのが難点。
 

絞殺魔」/ケネディ暗殺の頃、ボストンで女性ばかりを十数人殺した男の実話。R・フライシャー監督のこんな傑作を見逃してたとは……、我不覚也。

娼婦ベロニカ」/同じコスチュームものでも「エリザベス」などに比べて演出も脚本もかなり安い出来。

「エコエコアザラク」/黒井ミサの誕生篇、以前の2本[特に1本目]の方がよろしかったような
……。今回はラストの3分位のみ光る。あとはいらつく展開。

「トーマスクラウン・アフェア」/原典のS・マックィーン版「華麗なる賭け」に及ばず。ブロスナンは悪くないが女の方がイマイチ……、原典はF・ダナウェイ[ゲスト出演してる!]の謎めいた感じがよかった。

「ストリート・オブ・ファイアー」/TVをつけるとたまたまやってたのでラストのところだけちょこっと観る。悪役W・デフォーの若い事、今やすっかり癖のある危ないおじさん……って感じの役が多いな。ミスターFUCK野郎D・ホッパーの後がまとしてG・オールドマン等と争いそうな……。えらくかっこよかった主役のM・パレはすっかりC級役者に……。確か冒頭に「ロックンロールの神話」と出たがロック好きにはたまらない映画。監督W・ヒルも近年はすっかり期待はずれの作品多し。

「どら平太」/黒沢、木下、小林、そして市川昆の蒼々たるメンツで創った脚本の映画化、さすがにその辺のチープなTV時代劇より見応えはある
……もののそれ以上でもない。市川昆も「細雪」以来 傑作はないな~。しかしあんなに煙草パカパカ吸っててもあんなに長生きする……というサンプルとしてもっとずっと長生きしてもらいたい……と1日50本煙草を吸うダー松は思うのだった。

「ゴジラ2000」/ゴジラはいくらでもおもしろく出来るナイスなキャラなのに……、なぜ出来ん?!「ゴジラ[1作目]」「メカゴジラの逆襲」「ゴジラ対ビオランテ」位しか満足出来んぞ。

「ファイナル・プロジェクト」/ジャッキー映画はこの「ポリスストーリー」シリーズがダー松の好み。ジャッキー、相変わらずがんばってる。


「カリスマ」/色んな解釈が出来て評論家が喜びそうな黒沢清作品。ダー松は喜ばず。P..「映画秘宝」あたりで映画評論家を評論する特集などやったらおもしろいような……、XXはあんなにけなしてたのに映画祭で賞を取ったらころっ誉め出すいいかげんな奴……とか、XXはいつも観た映画のオチをばらすろくでなし……とか…… 映画監督に嫌いな評論家ベストテンを選んでもらうとか……結構おもしろい特集が創れそうな気が…… ..ちなみにこいつだけにはがたがた言われたくない……という項目を創ったらおすぎとかピーコとかがベスト1になる事間違いなし。[こいつ等に誉められても少しもうれしくないだろうし……ましてやけなされたら…… [P..マンガ界だと間違いなくいしかわじゅんだな] ..ところで酒の席で「どうして映画評論家にモーホが多いんだろう?」という話題が時々出るが未だに「それだ!」という解答が得られない­Bなぜ?水野先生教えて……??


「都会の空の用心棒」/「殴り合い映画ベストテン」に入れた作品なれど、先日のBS放映で改めて観ると50位以下だな……。もっと凄かった記憶があったのに……トホホ……。小学生の頃観て感動したのに……。しかし小林旭のベストアルバムに絶対はいってないこの脳天のてっぺんから出るような主題歌を聴けただけで収穫。先日TVでJ・ウー監督がアキラと逢っていきなりひざまずいて頭を下げたのにはびっくり! この頃のアキラがJ・ウー監督がアイドル だったんだな~としみじみ……

「都会の空の非常線/「都会の空の用心棒」の続編。小林旭と宍戸錠の映画は98%位観てるがこれは観てなかった。出来はいまいち
……なのでシリーズはこれで打ち止めだったのかも。 ところでこの映画にあるようなヘリやセスナからのビラまきは近年ほとんど見かけないがダー松が小学生だった頃までは時々あり必死で拾う馬鹿学校の外まで追いかけて同じビラなのに何枚も何枚も集めてくる馬鹿学校外まで拾いに行き、なかなか帰って来ず先生に叱られる馬鹿…… どうしてこの年齢はこう馬鹿なんだろう??

「ラスト・オブ・モヒカン」/M・マン監督の本作、劇場で観たとき「あれ?これで終わり?」ってな感じだった。モヒカン族の若者とイギリス女性との愛を描くのみで、滅び行く種族の哀歌はあまり感じられない。



「黒い賭博師」/アキラの「渡り鳥」「流れ者」シリーズはダー松の小学生の頃。この「賭博師」シリーズは中高生時代で、この作品を初めて観たのは故郷・熊本の近所の映画館。ここは人件費節約のため切符売りともぎりのおばちゃんが同じ人間で、キップを売ったあとおばちゃんが出てきてその売ったキップをもぎる、というシステム。そこでダー松は こっそりキップを買わずにもぎりの場所をそ~~っとすり抜けて無銭入場して映画を観た事有り。[もう時効だろからここで告白]そこまでして、アキラの映画を観たかったダー松だった。このキャンブラー・シリーズが香港映画の「ゴッド・ギャンブラー・シリーズ」の原型に違いない。

「スィート・エンジェル・マイン」/失踪した父を捜してある街にやって来る青年、そこである母娘に出会い……、まるで期待してないで観ると、「お、何か落ちてる」と拾い上げると100円玉だった……、みたいな出来ならいいな、と思って観ると……10円玉だった……位の出来。1円玉じゃなくてよかったけど…… ,

「釣りバカ日誌11」/西田敏之を誘拐して家族ではなく今の松竹に金を要求するといくら払うだろう?などとよからぬ事を考える。渥美清が死んで「男はつらいよ」シリーズが終わり、これが終わった時が松竹最後の日?
……ならXX憶位要求してもOK?

「ブラック・ラン」/期待ゼロで観るとわりといけてるC級アクション。



「砂の惑星[特別版]」/以前劇場で観た時は大長編のさわりを映画化した印象で当然続編が出来ると思ったものの、あまりヒットしなかったのか「スターウォーズ」のようにシリーズ化されなかった。本編はわかりにくかった全体状況を最初に語りと絵で説明したりしてTV向けに再編集した3時間バージョン。お話はおもしろいし、D・リンチらしいえぐい描写もあり、巨大な虫のビジュアルも凄いし、この頃の悪役スティングもかっこいい
……のに……、満足感が薄い……のはなぜだ?

「回路」/黒沢清監督なのでさりげない脅しは上手い、望月峯太郎の「ドラゴンヘッド」を思わせる終末映画……、そしてやっぱり彼らしくすっきりしないエンディング。

「ザ・セル」/「羊たちの沈黙」の如きお話は部分的に腑に落ちない点があるものの、その不満を吹き飛ばす ビジュアルの凄さに感嘆!!!

「将軍の娘 エリザベス・キャンベル」/期待ゼロで観たら割とおもしろいのでこれは意外?!

「私を野球に連れてって」/大リーグのテーマソングにもなってるミュージカル映画の古典。今観るとあまりにもクラシックすぎて面白くもなんともない。G・ケリーって表情、演技、動き全てが濃すぎて辟易
……

「ホーンティング」/おもしろくないと聞いていたが……確かに……。それにしてもこの終わり方はなんじゃい?ってな感じ……

「黒いドレスの女」/原田知世の旧作。彼女にミステリアスな雰囲気がまるでないので成功していない。大口たたく割には崔洋一監督に全く才能がないことも再確認。

「忍者武芸帳」/高校生時代に熊本の名画座で観て以来の再見。大島渚監督ではなく、アニメ世代の監督だったらもっとおもしろく出来たような気も
……。しかし大島監督ならではの思い入れもきっちり入魂されている。 とにかく原作が滅茶苦茶におもしろいので誰が創ってもそれなりに楽しめるものが創れるだろうけど、こんなストップモーション映画じゃなくて、ちゃんとアニメにして創ってくれんかのぉ。

「借金王 ナニワ相場師伝説」/特にコメントなし。

「早春物語」/原田知世が大人の世界に背伸びする古~~いアイドル映画、並の出来。アイドル映画って旬を過ぎて観るとちょっと辛いものが
……。原田知世は豊悦版「傷だらけの天使」で久しぶりにちょっと観たがそれ以来ご無沙汰。

「人狼」/原作・脚本の押井守って同じ歌ばかり歌ってる感じだけど
……、この設定がよほど好きなのか?実写+CGの「アヴァロン」はどないだっしょ?絵創りだけは観てみたい。

「ワイルド・ワイルド・ウエスト」/公開時のワースト・ワンを独占していたこの映画、どれくらいひどいのかと観てみると、まぁまぁ意外と楽しめる。しかし劇場で1600円払って観たら……そりゃあ怒るだろうけど……

「二十日鼠と人間」/スタインベックの原作をG・シニーズ主演・監督、共演J・マルコビッチで描く大不況化のアメリカ
……孤独な女と男たちを描いて結構染みる。

「ザ・ハリケーン」/洋画にはこの映画の他にも「父の祈り」だとか冤罪で苦しんだ人の話を感動ストーリーに作り上げのが実に上手い。 日本にも冤罪事件は結構あるのに……冤罪裁判ものって日本映画にはなかなかありませんな。熊井啓の「冤罪」は松本サリン事件のまだ裁判にもなる前の話だし……

ナインスゲイト」/ベテラン監督にはもうあまり期待出来ないが、ポランスキーの本作はまずまず楽しめて衰えをそう感じさせない。ポランスキーって今何歳だろ?

「木靴の樹」/1978年あたりのカンヌ・グランプリ作品。イアタリアの貧しい農民たちの生活を克明に……、しかもちらりと社会主義運動の描写もあったりして「カムイ伝」を思い出す。鵞鳥[?]の首を叩っ切るところとか「死ぬのは嫌だ!」と暴れまくる豚の腹を裂いて料理する場面等も自然主義的描写で淡々と……。たいしたドラマもないこの作品のエンディングを迎えるまでに3時間もの長丁場を耐えねばならず、かなり退屈。映画館で観てたら間違いなく眠ってたな……。知り合いにTELしたらやはりこの映画、劇場でグーグー寝たそうな。このたぐいの地味なビデオがあと60本位未見で棚に眠ってる。どうしても口当たりのいい柔らかめの作品を先に観るので、こんな作品はどんどん先送りになってしまって行くのだった…………、あ~~~眠……

貸間あり」/川島雄三監督特集をやってたのでこれを初見。たいしておもしろくもないが、小道具を含めモノクロ・セットの素晴らしさに感嘆!

「ポネット」/少女の名演技が話題になった作品。母親の死をなかなか受け止められずにいる少女の葛藤、最後まで観るのがたるいが時々サーチして何とか乗り切る。「木靴の樹」の3時間に比べれば短くて助かる。


「ザ・ファン」/T・スコットの歯切れのいい演出で狂ったストーカー野郎の乱暴・狼藉を退屈せずに観れたものの
……、満腹感は少ない。

「アイアン・ジャイアント」/評判通り素晴らしい!!某氏はたいして感心してなかったけど……ダー松、いたく感動しました!そういえば映画秘宝の方に「アイアン・ジャイアント」の時計を貰ったっけ、これは有り難い。アメリカのアニメにもこんな出来のいいのがあるとは……ちょっと見直しました。

以上2001年6月まで



「バレット・バレエ」/知り合いが推薦の塚本晋也の本作をやっとレンタル屋で借りてきて観る。弾丸[バレット]がバレエのごとく踊る壮絶なガンファイトを期待したらかなり少なめで当てがはずれる。石井聡互監督の初期作品のようなワイルドな味はするが、「鉄男」や「東京フィスト」のような凶暴さがいつもよりちょっと薄いような……

「新・仁義なき闘い/組長最後の日」/20数年前観て以来の再見。「新
……」になってからは一番出来がいい。しかしこれがシリーズ最後となる。近年の豊悦版はまだ未見。

「北陸代理戦争」/これも20年以上前観て以来……。西部劇でもまれに雪景色の風景は出てくるし任侠映画のラストの殴り込みの雪は定番……ながら現代ヤクザものではめったに見かけない北陸の雪景色の中での暴力抗争劇。これがめっぽうおもしろい!この両作品に出演してる成田三樹夫はいい役者だったな~と再確認。


「マグノリア」/仰天のラスト!と聞いていたが……まさかこんなに予想外とは……。そこに繋がる「つかみ」のイントロから~50分位までは各人物の点描を頭にインプットしながら何とか耐えれば……そこからラストまではアッという間に過ぎ去る計3時間。ポルノ業界を描いた「ブギーナイツ」のP・T・アンダーソン監督の2作目、こりゃ次作も注目だ。


「博徒外人部隊」/1971年に観た時は気付かなかったがラストで主人公の鶴田浩二が娼婦と寝た後、外に出ると仲間が3人[安藤昇、小池朝雄、室田日出男]待っていて……、4人顔を合わせて殴り込みに向かう場面、こりゃ「ワイルドバンチ」 [1970年公開]じゃないの?深作映画の現代ヤクザものは「血染めの代紋」や「博徒解散式」もまた観たい。

「君が若者なら」/これは初見。いかにも……といった感じの気恥ずかしいタイトルだがさすが深作映画、夢を追う5人の仲間が次々に消えていき、最後に残った二人も衝突して全てばらばらになってしまうちょっと苦い青春映画。1970年作品でオヤジ顔の前田吟はともかく、最初誰だかわからない石立鉄男の若者ぶりにビックラこいた??!現在すっかりおじさんになった彼ユノもこんな時があったのか?ま、あるか…… 深作欣二特集で一番観たかった「狼と豚と人間」「ジャコ萬と鉄[黒沢明脚本]」が日曜日でコミケとバッティング。誠に残念……。観客は深作映画で青春を過ごしたようなおじさんが9割で、若者はほんのわずか……、昔の名画座はこの文芸座に限らず学生であふれ返り立ち見だったものだが……、レンタルビデオ屋の普及のせいもあるにしてもこんな素敵な特集に来ませんな~~。

「トゥルー・クライム」/C・イーストウッド作品としてはちょっと下位の出来かな
……

「007 ワールド・イズ・ノット・イナフ」/このシリーズはある頃までは必ず劇場で観ていたものだが、いつの間にかビデオでいいか……、まTVでやったら……という感じになってきて今回やっと観る。別にブロスナンが嫌いなわけではないし、近年の作品は出来がいいと思うけど……。本作は冒頭のモーターボートのアクションが上出来で、その後アクションがどんどん尻窄みになっていくのが活劇の方程式に逆らっていて物足りない印象。ボンド映画は宇宙まで飛び出したけれどまだ世界で行ってない場所は……と考えて南極はまだだったような?あと乗り物は全部出てきてアクションやチェイスに使っているけれどスケート靴でのアクションはまだなかったような……、ただ忘れてるだけか??

「ロック、ストック&トゥー、スモーキング、バレルズ」/なかなか覚えられない困ったタイトル、今年の「スナッチ」でマドンナの旦那として脚光を浴びたG・リッチー作品、いけてます
イギリ'ス映画といえば失業、炭坑閉鎖……暗い渋めの映画が多いが、こんなとぼけた映画も「ナック」等のR・レスター作品のように系譜としてちゃんとある。

U-571」/それなりに観れる作品ながら、潜水艦VS潜水艦、潜水艦VS駆逐艦の闘いにそれほど新味がない。映画初出演のボンジョビ、あまりたいした役でもなかった。・

「最終絶叫計画」/「スクリーム」「ラストサマー」等の近年のホラー映画のパロディ。さっぱり笑えず30分で観るのを止める。「最終絶叫計画2」も公開されてるが絶対観ない。

「フリーズ・ミー」/石井隆監督作ながら出来はもう一つ。


「リプリー」/名作「太陽がいっぱい」では隠し味になっていたホモセクシャルの部分が今回はかなり強調されている。これがリメイク版の特徴かも?


「スリーキングス」/意外におもしろいと聞いていたが確かに
……。アメリカ兵が国益より私欲!と戦争のどさくさにまぎれて金塊を懐にいれようとする展開はイーストウッドの「戦略大作戦」を思わせるが後半はシリアス。

「誘拐犯」/チープな邦題で見損なった人が多い筈。これがいけてると評判なので観てみると多彩なキャラ、先の読めない展開、壮絶なガンファイト!「ユージュアル・サスペクツ」の脚本家のデビュー作。小味ながら上出来。「トラフィック」でアカデミー助演ト賞を獲得したベニチオ・デル・トロ、「トラフィック」の時も思ったが原田芳雄っぽくてなかなかいい味出してます。

「借金王・沖縄大作戦」/南野陽子がすでにかなりのおばさんになっていたのを知りショック!?


「大砂塵」/めぼしい西部劇はあらかた観てると思っていたらこれを観てなかった。女VS女の情念の激突が異色のウェスタン、割とおもしろい。名曲「ジョニーギター」が流れる本作は以前はあまり評価されてなかったが、近年監督N・レイの再評価とともに時々話題にのぼる事もあり。

T・バートン版「猿の惑星」/SF映画ならかなりつまらない出来でも誉めるSFファンのS君が「『猿
…………、駄目ですよ」というので観る前からかなり期待薄。おまけに別に「猿シリーズ」のファンというわけではないので観る必要はないのだが、T・バートンがどう料理するのかが見所……、しかし別に創らなくてもよかったような……。ラストのオチも別に……って感じ。いや全くつまらないってわけでもないんだけど……、観客、実に少なく15人位。


殺し屋は放たれた」/B・ベティカー監督作品だし、B級映画の隠れた傑作との事で観てみると……確かに割とおもしろい出来。

「ラブ・オブ・ザ・ゲーム」/何度かサーチしながら観ても野球の場面以外は実にたるい。監督がサム・ライミでなかったら途中で止めてるところ
……それでも止めればよかった。掾

レインディア・ゲーム」/いくら意外などんでん返しがあっても「……そりゃ、ないよ」って言いたくなる無理な展開。脚本がC級でどうしようもない……監督が気の毒。

「吸血鬼ノスフェラトウ」/ドイツの監督ムルナウの高名な1920年代の無声映画。ひょっとして映画史上初めての吸血鬼映画の1本かも?名作ヴァディムの「血と薔薇」やポランスキーの「吸血鬼」……珍品「ドラキュラvsドラゴン」等々を経て近年の「シャドウ・オブ・バンパイア」まで何百、何千と現在まで数多く創られたバンパイア作品のエッUセンスが80年ほど前のこの作品にほとんどはいっている。本作はノスフェラトウの造形がかなり化け物っぽくて当時の観客はかなり怖かったかも?

「ドラキュラ伯爵」/ドラキュラものってみんな同じ話なのでどんな味付けかで出来が決まるけど、これはイタリア、スペインあたりの合作なのでカメラワークがマカロニウエスタンっぽい。かなりチープな出来で我不満足也。


「ホワット・ライズ・ビニース」/近年英語の原題そのままのタイトルの映画が多いけれど、その種の駄目タイトル・ベスト
10にはいりそうなわけのわからんタイトルでべたべたにコケた作品。[私見ではこの種のタイトルの歴代ワースト・ワンは「リバーランド・スルー・イット」]何でも本国の会社の指令らしい、英語至上主義がこんな事態を……、それはともかく監督なら誰でも一度はヒッチコック・タッチの作品を創りたいみたいで本作も主役の名前がノーマンだし、シャワー室の場面がメインだし、隣人の扱いも「裏窓」だし、ご丁寧にエンド・タイトル前のラスト1秒にXXがオーバーラップするところまであえてそっくりに創ってあり、まさにヒッチコックに捧ぐ的作品。

「氷の家」/イギリス製の3時間もあるミステリーTVドラマ。どうにもキャラの名前が覚えられずメモしながら見たが追いつかず。意外な展開はあったもののたいして楽しめず。




「サンゲリア[完全版]」/久しぶりにゾンビものでも観てみよう、と古い作品を借りてくる。冒頭のニューヨークの場面の空撮から驚きのラストまでゲテモノながら良く出来てる。[途中、水中に潜んでいたゾンビが襲ってきた鮫を逆に食う、という馬鹿馬鹿しい笑える場面がある
……]それにしても「ゾンビもの」って、こいつらのゆらゆらしたのろい動きがドキドキして実に怖い。以前ロメロの「ゾンビ」を観た時は早くこの劇場から離れたい……と自然と脚が早く動いたものだ。[本作はそのパクリとも言われているがソンビものの傑作の1本であることは間違いなし]先日早見純から「ゾンビ手帖」なるゾンビ本を貰ったが興味のある方は中野の「タコシェ」お求めを。早見純の「ビョンド」[「サンゲリア」のルチオ・フルチ監督]への解説とイラストがたっぷり描き込んで収録されている。ところでこの監督はこの作品でも目玉をぐさりと串刺しにする場面が目玉シーン[?]で、やたら目玉が被害にあうがこの辺はダー松と嗜好が似てるような気がするがどんなものだろう?

DOG  FIGHT」/ご贔屓C級映画の室賀厚監督&哀川翔の作品なれど出来はイマイチ…… 

「らせん階段」/J・ビセット主演で確かリメイクされた口が利けないヒロインに襲いかかる殺人者の影
……といったスリラーの古典。出来はまぁまぁでんな……

「私は死にたヲュない」/「ウエストサイド物語」でブレイクする前、R・ワイズ監督はP・ニューマン主演のボクシング映画「傷だらけの栄光」等々の地味な佳作を何本も撮っているが、これも冒頭のジャズセッション場面からして1950年代のアメリカ映画の雰囲気が充満していてグイグイ画面に引き込まれる。ラスト、実在の女囚をモデルにしたヒロインのガス処刑シーン
……その前後のリアルな描写は今でこそ希に見られる描写だが当時はかなりショッキングだったんでは?

「ザッツ・エンタテイメント3」/ハリウッド・ミュージカルの黄金時代の未公開映像、名場面等を集めたベスト版、の第3作目。まるで宝石箱のごとき才人達の踊りの集成実に楽しいしかしアステアはもちろん素晴らしいが、どうにもG・ケリーの方は振り付けも動きもダー松のお口に合わず。[

「新・欲望の街・1」/香港チンピラ活劇の続編。全4作であと1本ある。ラストへの繋ぎって感じソでイマイチ……

「吸血鬼ドラキュラ」/ロンドン・ハマーフィルムによるクリストファー・リー&P・カッシングのオーソドックスな吸血鬼もの。手堅い出来。

「ハッド」/ダー松が映画を見始めたのは中学3
頃、その頃公開された映画は「大脱走」、ヒッチコックの「鳥」、「隊長ブーリバ」、「アラビアのロレンス」等々……この「ハッド」もその頃観た作品で「戦場にかける橋」[これはリバイバル上映]との2本立て。「戦場……」に比べても相当に地味な作品で少しも面白いとは思えなかったものの、モノクロ撮影に染みる音楽、口蹄疫にかかり苦労して育てた牛を全て射殺する老牧場主の姿、男に捨てられたあと流れ流れてうらびれた年増の家政婦、旅立つ若者[「シェーン」の子役]とそれを冷ややかに見つめ……何かにふつふつと怒りを滾らせているポール・ニューマン……、そしてビールをグビッと飲み、ドアを閉めてバサッと終わるぶったぎるようなエンディング等々……、なぜかずっと心に残っていたこの作品を30年ぶり位で再見。確かに中学生で観るにはちと早過ぎた映画。今観ると家政婦稼役のパトリシア・ニールが何とも素晴らしい。P・ニューマンも代表作の1本。

女人、四十。」/義母が急死したため 義父が痴呆症になり……、家族全員が混迷の底へ落ちていく……。身近な題材で身につまされ、日本映画なら相当暗い作品になりそうな題材だがそこは香港映画、エネルギッシュな40女の主人公がラストまで引っ張っていく。

TAXI 2」/「……1」でだいたい感じがわかったのであてがはずれる事もなし。出てくるキャラが全員オマヌケという「おフランス」産のカーアクション、前回はドイツ人が悪役、今回は日本人……、なぜイギリス人を悪役にしない?昔から仲が悪いのに……、「……3」がそうかな?このシリーズを観てるとJ・ロートネルの爆笑爆裂映画「女王陛下のダイナマイト」がまた観たくなった。

「マーシャル・ロー」/イスラム原理派のテロ、ビル爆破、戒厳令
……観たのがまるでタイムリー!上出来だが詰めの最後の一手がハリウッドの定石、というのが惜しい。それにしても現実が映画の遙か、遙か上を行ってしまうとは……

「アメリカン・サイコ」/相当狂った映画を期待したが60点位かな、ただ狂った男が南部の田舎じゃなくニューヨークのエリート・ビジネスマンで、自分よりずっと落ちる男と思っていた奴が「いい名刺」を持っているのに頭にきて殺しそうになる場面等々ちょっとだけおもしろい。 PS/画面に世界貿易センタービルが出てきた時は……、今後アメリカではこのビルが出るビデオ、映画等にはぼかしを入れたりして……などと愚考……。ちなみに「スパイダーマン」の予告編は回収してるそうな。シュワちゃんの秋公開映画も延期とか、日テレの「ダイハード3」も「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に切り替えとか……。すでに撮影して公開前の映画にこのビルが写ってると、虚構の世界から現実に引き戻されるのでデジタル処理で消すかカットする事は確かにあるかも?


カイト」/実写で創ったらX億円はかかりそうな派手なアクション場面もアニメだと安上がり。「ニキータ」みたいなアニメだが結構楽しめる。絵もよくはいってる。

救命士」/スコセッシ版「ER」?もしくは「タクシードライバー2」?ってな感じだが、苦悩するN・ケイジの姿に「病める現代アメリカにおいて、誰一人救えないと悩めるイエス・キリストの姿」を描いた作品と言えないこともない。さすがに音楽の使い方の上手さはピカ一!

「初恋のきた道」/香港映画が日活活劇の系譜なら中国映画は松竹映画の泣かせの伝統を引いているとの事だが……確かにそんな感じで泣かせ場は豊富、「グリーン・デステニー」の美少女チャン・ツィイーも田舎の風景も実に美しい……が、ちとドラマに乏しいような…… 「あの子を探して」/子供たちを主人公にして素朴な味わいの映画を……という意図がちょっと見えすぎて……中国の教育映画、もしくは国策映画っぽい臭いがちと鼻につく……



♪♪
「ザ・ミッション 非情の掟」/もひとつ満腹感のなかった前記2本に比べこれは大満足の香港フィルム・ノワールの快作!!「J・ウーが香港に忘れた世界がここにある!」とか「ジョン・スタージェス的快感!」との評判はあながち嘘ではない。ダー松の今年のここまでのベスト・ワン!主人公が宍戸錠にそっくりでびっくり~! ちなみにこのジョニー・トー監督はアンディ・ラウ+反町隆史の「全職殺手」を監督中とか、これは期待出来る!

「女であること」/川島雄三監督作品。終わりの方でやっと1度観た作品と気付く。 たしかに忘れても仕方のないつまらなさ……

「ボブ・ロバーツ」/1992年の湾岸戦争後の作品。随分前に録画して今日やっと観たらこれもタイムリーな作品。TV画面にはフセイン、ブッシュが登場して湾岸戦争前夜の選挙もので、保守反動の主人公B・ロバーツがあの手この手で形勢を逆転し選挙を勝ち抜き……熱狂状態の国民が戦争に向かうところでEND。俳優ティム・ロビンスの脚本・監督による・iでアメリカにもちゃんと考える人がいると教えてくれました。

Hole」/なぜか全編雨が降るボロアパートの一室に「穴」が出来たため……上下の住人に奇妙な交流が……不条理な展開でめちゃ暗くなりそうな設定を途中の唐突なミュージカル場面数曲が救ってくれる。でもたいしておもしろくもない……

「ジャック・ブル 裁きの荒野」/問答無用!情け容赦無しのガンファイトのマカロニ・ウエスタンにみたいなのを期待したが、これは実録もので地味な出来。神話の世界のウエスタンは遙か遠い彼方に
…………

「ファイナル・ファンタジー」これが眠い眠い…… 何度も椅子からころがり落ちそうになる…… u最後の闘い」/リュック・ベンソンのデビュー作?J・レノがすでに出てる。セリフなしの近未来終末もの、おもしろくもおかしくもない。


「バック・ツゥ・ザ・フューチャー」/「ダイハード3」が放映中止でこれを代わりにやってたので録画して観る。久しぶりに再見すると何か前回見落としたものを新発見するものだが、短縮版ゆえかたいした発見もなし。最初に観た時一番受けたのは現在のヘヴィメタル奏法までのロックギター奏法の歴史を一気にやってしまうところ。今回もやっぱりそこが一番。


顔」/昨年の日本映画のベストワンを独占した本作をやっと観る。阪神大震災の際、内田春菊扮する 逃亡犯・福田和子をモデルにしたような人物と遭遇する場面もあり、作品もそんな感じの内容。日本の「おばちゃん」は世界最強のイメージがあるが、中でも関西方面のそれは「地上最強の生き物」であることを再認識。ベストワンを独占するほどの作品とは思えないがベストテンの10位くらいにくれば納得。ダー松はラストのお祭りの場面が好き。そういえばこの阪本順治監督の「トカレフ」も最後はお祭りだったような……


「五条霊戦記  
GOJOE」/「雨あがる」等々やこの映画を観ると日本の時代劇映画の未来は絶望的な気分に……、嗚呼…… 「バージニアン 落日の決闘」/原典の映画はG・クーパーの主演らしいが本作はTVムーヴィ。緑したたるワイオミングの景色ヲェ実に美しい。

「ホワイトアウト」/「活劇魂」を持つ人なら黒部ダムのような雄大な景色を観ると、ここを舞台に大活劇を創ってみたい!と思うものだろう。本作はそんな活劇魂から日本版「ダイハード」を狙ったような感じ。ところで作品のおもしろさは期待度に反比例する。期待度
100%で観たら「え、こんな物かい?」……、これが0%だったら「お、割と楽しめるじゃん」という事になる。本作は後者の0%だったので出来損ないのVシネマよりいけてる。

「借金王 MOVIE2000」/宍戸錠さんが頬の詰め物を取る前の最後の映画かな?先日その手術の場面から始まる「シシド」なる日活撮影所時代の小説を読んだらこれがめっぽうおもしろいただし裕次郎が怪我して錠さんがいよいよ主役に昇格するところで終わっていて誠に残念、早く続きを書いてほしい。そういえば裕次郎の本はあるが小林旭に関する本はないような……。誰か書けよ。 


「テキサス魂」/H・フォンダ&J・スチュワートのじいさまコンビによるウェスタン。監督がJ・ケリーでこれがなかなかに楽しい出来。


「トゥームレイダー」/同じゲームを題材にした作品でも「ファイナル・ファンタジー」より断然よろしい。[「FF」は大赤字とか
……]もともとスピルバーグの「インディ・ジョーンズ」が元ネタみたいなものだからスピルバーグ調なのは当然としてJ・ウー+ジェット・リーのテイストも入っていて、お気楽に楽しめる。ちなみにその「インディ・ジョーンズ」も「ー4」がまた出来そうとの噂……、しかしH・フォードのじいさまよりこっちの美人だかブスだかよくわからないアンジェリーナ・ジョリーの「トゥームレイダー 2」の方が観たいような……♪ P・S・/深夜、テレ朝の「虎の門」を流してたら井筒監督が出てきて「話がようわからん、つまらん」とグーグー眠るふり、お前の「のど自慢」や「ビッグショー」の方が1万倍眠たくてつまらんぞ。大口叩く前にもっとましな作品創りな

「イギリスから来た男」/刑務所にいる間に娘が事故時、それを不信に思った父親がアメリカに渡って死因を確かめて復讐する……、という凡庸な監督が撮ったら全くどうでもいいような作品が出来そうな「何てことないお話」……、ながらこれが今が旬のS・ソダーバーグ監督の手に掛かるとまずキャスティングがテレンス・スタンプ+ピーター・フォンダとくると……もはやこれだけで勝利の予感……。時間を自在に切り取る編集の妙、主人公の過去を主演のT・スタンプの若き日の映画から挿入、という驚くべき裏技[この映画で使う権利を買った?]まで使って魅せてくれる傑作というほどではないが「地味で」、「渋くて」、「ちょっといい」映画。「アウト・オブ・サイト」も好きだったが「エレン・ブロコビッチ」[これは未見]、「トラフィック」と好調を維持するソダーバーグ監督。ところで「ラウンダース」の監督は誰だっけ?あの監督の他の作品も観たい

「野性の夜に」/エイズに感染したゲイが若い女と関係し……、かなりうっとうしい映画でTVのザッピングは。謔ュやるものの、最後まで観るため他の映画とザッピングで何とか最後まで完走……。最近はこんなテーマの作品を観なくなったけど、エイズの話題は確かに少ないな、蔓延具合はどうなってるんだろ?先日エイズ検査をした男の話検査の結果を聞くため待合室で待ってると、先にはいった男が出てきた時の{にま~~~~~っ}とした安堵の笑みが何といえんかった……そうな……。そう言った当人も出てくる時の顔は{にま~~~~~っ}とした顔だったか?

「新・欲望の街 最終章」/全4作これにて完結。集団抗争ものはなかなか面白い。でもマンガで描くのは大変そう……




DEAD OR ALIVE 2 逃亡者」/日本映画界希望の三池崇史監督の特大ホームラン「DEAD OR ALIVE」の続編、残念ながらこっちは内野フライ。しかしこの監督は三振のあとでもHRが期待出来る貴重なバッター。「殺し屋1」は完成=オたらしいが公開は……

「ペパーミント・キャンディ」/高取英が以前薦めていた作品で彼の推薦は信用出来ないが、これは話を聞いたらなかなかおもしろそう、と今回レンタル。主人公の悲惨な末路の現在からどんどん過去にさかのぼる構成でこれがなかなか上手く出来てて「人生は美しい」というキーワードの言葉そのままの初恋の人と出会うナ時点までに到達して終わる……ものの、暗い結末を知ってて20年前のそこにたどり着くと余計にもの悲しい。観てる間は辛いが、見終わるとじっとり染み込んでくる韓国映画の傑作。今後いつかまた観る事になりそう。[ちなみに前の場面を観ようとしてテープは早送りか逆廻しか混乱する]

「ワンダーガールズ 東方三侠」/いつもレンタルビデオ店の棚に並んでるがそ
うち借りようと思っている内、ついつい先延ばしになってる作品ってあるものだけど、これも10年位前から置いてあるような……、今回やっと借りてくると先日感激した「ザ・ミッション 非情の掟」のJ・トー監督作品だ!かなりの旧作なのでワイヤーアクションのワイヤーが時々見えたりするし、当時の映画「大陸横断超特急」「ドラゴン・イン」「ターミネーター」等々からのいただきも各所に……、しかしM・キングやA・ムイ等女優陣が魅力的で「ワンダーガールズ 東方三侠 2」が確か棚の横に置いてあったような……。次回借り、だな


「魔処女」/バンパイアものはほとんどストーリーが同じだが、これはなかなかにオリジナルな展開で2/3位までは楽しめる。終わりの1/3にもう一工夫ほしいところ。



「ストレイト・ストーリー」/D・リンチのこの老人ロードムービィを観つつ、じじいになった時どのように過ごすかなどを
考える。録画しただけで溜まりまくったビデオを観まくらにゃな~70才以上はコミケ参加費を無料にして貰ってエロ本をせっせと売る…… などはかなりまともな行動。無料になったバス券で毎日都庁に行って「エロ本を解放しろ!」と文句を言いまくって仕事の邪魔をしに行く。不良じじいになって何人かのグループを創り、若者狩りをして小銭を稼ぐ。[体力がなくなってるのでスタンガン、スプレー等の武器を使用]捕まってもどうせ将来はないから一切反省しない……等々…… ところで、こんな映画は途中どんなエピソードがあるかで成否が決まりそうだがそれほどの挿話もなくイマイチの出来……

「ユニバーサル・ソルジャー ザ・リターン」/アクション場面以外は飛ばし観。録画したものを全部観るのは不可能、この作品はこれでよし
……

「ドグマ」/これもラスト30分のみ観て、
おもしろそうなら最初から……と思ったが……、ちゃんと観なくてよかった……

「ザッツ・ハリウッド 秘蔵のフィルム パート1&2」/近年発見されたという、カットされた場面等の未公開場面集。しかし肝心の元の作品があまりにも古くて観てない作品ばかりなので、ほぉこんな場面があったのか、という感慨に浸れず。楽しみだった「荒野の決闘」の別バージョンとはラストのワイアット・アープがクレメンタインとキスして別れる場面が実は手を握るだけで別れる
……、というだけで別バージョンの作品はもっとセリフも音楽も多かったらしいとの事で、近年ビデオ売りの際、ディレクターズ・カット版などが出せる今の監督は幸せだ……などと思ったりして……。故S・レオーlのディレクターズ・カット版など観たいのう




「唇からナイフ」/監督ジョセフ・ロージー、主演モニカ・ヴィッティ&テレンス・スタンプ、他にD・ボガード等々が共演の
007等スパイ・アクション全盛時代の珍品。たしか高校時代に観た時、かなり変な映画だった印象有り……、今回再!ゥして、やはり同じ印象。変です。

「ひまわり」/もう何回も観たのでほとんど覚えてる場面ばかり、と思って観たら劇場で観てからそのあとはどうやら民放のTVで観ただけだったらしく1/3位はあれ?こんな場面あったっけ?と意外に新鮮に観れた。考えてみれば広大なロシアの中からたった一人の夫を捜し出すなどとても無理としか思えないお話なのだが、観てる間はそれを感じさせないのはさすがにベテラン料理人の腕裁きの上手さ?名優二人の無言の別れのラストシーンは万感胸に染み込む。




「メメント」/「時間」にこだわる 作品が多い某氏が観たいなぁ、と言ってた作品。ダー松も設定のおもしろさでこれはいけてるような気がして公開3日目で早速突入。10分前の事を忘れてしまう男が自分捜しの迷宮に迷い込むおもしろいアイデア。どんどん過去にさかのぼる「ペパーミント・キャンディ」と時間を自在に切り取るS・ソダーバーグ監督作品を足して2で割ったようなジグソーパズルの如き作品。観てるこっちも10分前の場面を忘れて主人公と同じ「メメント状態」に……、一応ラスト[スタート?]まで観てある程度納得はいったものの、部分的に確認したい箇所多し。これはビデオで観ればよかったかな?アメリカでは公開後、リピーターの観客が多いとュいうのもうなずける。終映後の観客の表情を見ると……「ウ~~~ン、あそこがああで……あの場面は……?」と懸命に提示されたピースを頭の中で組み合わせている表情。ダー松も帰ってから「あ、あのピースはあそこにはめ込めばいいか」等々半年後のビデオ・リリースが待ち遠しい。 作品自体はどんどん記憶をなくし自分の存在証明が出来ない主人公の、出口無しの永久迷走状態が何ともやるせない。



「テナント 恐怖を借りた男」/このあと「ローズマリーの赤ちゃん」[1968年頃の作品]を撮るのかと思ったらポランスキーの1976年作品とある。「吸血鬼」や「チャイナタウン」のずっとあとの作品だ。そういえばI・アジャーニが出てたな。劇中「燃えよドラゴン」を映画館で観ながら欲情してHな事をする場面があったりして、ホラー・ミステリーの奇妙な味。「ローズマリーの赤ちゃん」風の隣人恐怖描写も有り、地味ながらこんな上出来の作品があったとは知らなんだ。ちょっとホラーc}ンガが描きたくなったぞ。

「ベルサイユのばら・アンドレとオスカル」/安奈淳、棒名[はるな]由梨による昭和50年版。初演を録画しそこないこれは再演。初代オスカル役者・棒名由梨が今回はアンドレ役に廻ってる。早見純とも話したが最近は若くして退団する人が多いけど、この頃のトップはかなり歳をくっておばさんぽい?安奈淳はかなり女っぽいオスカル。

ベルサイユのばら・アンドレとオスカル」/汀夏子、麻実れいの雪組公演昭和50年版。台本ほとんど安奈淳、棒名由梨による花組公演と同じ。麻実れいのアンドレは悪くない。録画ビデオが残ってなかったせいかラストの定番、ボレロの場面がないのがちと残念。



「ベルサイユのばら・」/鳳蘭、初風諄、汀夏子昭和51年版星組公演。これはフェルゼンとマリー・アントワネット篇。オスカル&アンドレは中途で死んでしまう。原作を読んでないのでてっきり主人公はオスカルと思っていたら、どうやらこっちが本当の主人公? uベルサイユのばら・アンドレとオスカル」/杜けあき、一路真輝の平成版。これはアンドレ側から描いたような作品で杜けあきのアンドレはなかなかはまってて、作品の出来もいい。もっといいのが紫苑ゆうのフェルゼン、これが素晴らしい出番が少ないのが何とも惜しい。ネットで彼女のページを探す。さすがにヅカファンはお行儀がよく、勝手に写真をアップしたりしてない。このあたりがエロサイトと大違い、文章のみでせいぜい自作のイラストが載ってる位[これが実に上手い!!]。現在宝塚の先生とか。

ラスト・タンゴ・イン・パリ」/ベルトリッチの旧作、初めて見たがすこぶる退屈。当時はバターを使ったアナルSEX描写が話題になったものだが、そういえば近年「沈黙」「わたしは女」「愛のコリーダ」等々のようにSEX描写の凄さを売り物にした作品がありませんね。確かに、あらゆる犯罪を引き起こすとまで言われるようになったエロマンガに少しでも迫れるような驚くようなSEX描写は映像ではもはや生まれない?

「アメリカン・ビューティ」/アカデミ作品賞、こんなのがアメリカ人は好きなのか?やっぱり滅びるしかないか?フムフム
……

「片腕
ドラゴン」/ブルース・リーの空手映画が大ブームの時公開されたJ・ウォング主演の古~~~~い空手アクション。なぜか読者が送ってくれたので久しぶりに再見するとこれが結構笑える座頭市と闘った時も片腕だったような……?ちなみにJ・ウォングはシナトラ同様、黒社会との関係が深いので嫌われていたらしい。


「ベルサイユのばら フェルゼンとマリー・アントワネット」/平成版星組公演。さすがにみんな若々しい。なぜかセリフ廻しが早くてテンポを早くしようとの演出?それとも内容をたっぷり詰め込もうという事か?同じ話でも公演によって結構味が違って楽しめる。本作は日向薫の「走れフェルゼン」の場がえらくかっこいい!


「戦争と平和 第1部~4部」/何と全7時間位もある超大作!!高校生の時熊本で壮絶な戦闘場面とロシアの大地の雄大さとヒロインのリュドミラ・サベーリエワ[この映画と「ひまわり」しか知らない]の美しさに感動した映画を実に久しぶりに再見。今見ても以
­上3点は素晴らしい!特にボロジノの闘いの場面は空前の20万人が入り乱れての大合戦は今観ても凄い!!しかし作品自体は良くも悪くも「お国万歳」の……まさに当時のソビエト映画……、そういえばソビエト連邦崩壊後はあちら方面からの映画はさっぱり来ませんね?規制が少なくなってどんなの創ってるやら?

「ソードフィッシュ」/「マトリックス」では人物の廻りをカメラが360度回転するが、 本作は出だしの数分後に建物の廻りを半回転する大爆発シーンがあり度肝を抜かれる!!しかし後半に向かってどんどん滅茶苦茶な展開となり、最後のオチの見せ方も下手ですっきりしない。それにしてもNY襲撃事件の前にこんなの創ってたとは……、やっぱり何か怪しいぞ……

「マルコビッチの穴」/こんな驚くような基本アイデアが浮かんでも料理人の腕裁きが下手だとまずい料理にしかならないが、これはまずまず食べられる。大爆笑とまではいかないが部分的に笑える箇所あり。焉
uロスト・サン」/2累打を期待したがまぁセンター前ヒットですね。ハードボイルドの様式に乗っ取って主人公が後ろから殴られ気絶する場面もちゃんとあるし、大金持ちの雇い主のXXにXXがいるというオチも定型通り。主人公の探偵にもう一Rつ魅力がないが渋めのお茶が好きな人にはおいしい出来。

「23 トェンティ・スリー」/パソコンおたくのハッカーが政治に絡め取られて自滅していくドイツ産ミステリー風青春映画。実在の事件をモデルにしてるらしく出来はまずまずながらかなり暗くてジメつき「安打」とはいいがたい。当たりのいいファースト・ゴロってとこかな。   これで2打数1安打
……





「シックスティ・ナイン」/タイ映画なんて初めてか?これも実際にあったお話をもとに創られたらしい奇妙なお話。リストラされた女の部屋が6号室なのに「6」のプレートがひっくり返り「9」となったため巻き起こる修羅場の数々!どんどん増える死体の山!どんくさい演出ながらかなり笑えるブラックな映画、上出来で大いに楽しめる
♪♪ これは2塁打クラスの出来!これで今回は3打数2安打と打率アップ!!

さ、明日はドニー・イエンの「クール」だな
……

ドニー・イエンの「クール」/ドニー・イエンは「ワンテ`ャイ」シリーズの第2作目にして最高傑作の「天地大乱」の提督役で主役リー・リンチェイと最後に壮絶な死闘を演じてみせた役者で[「ドラゴン・イン」でも凄い悪役で出演していた]本作で初監督。部分的にいけてる場面もあるものの、自身をかっこよく見せるナルシス演出に終始し、ちょっと食い足りない出来でがっくり…… ちなみに彼は「修羅雪姫」のアクション監督も務めている。 打球は飛んだものの飛距離が延びずにライト・フライ……、これで4打数2安打……、あと1打席ある。

「新・仁義なき戦い」/たたき上げの役者がぞろぞろ出演して終戦直後を舞台にエネルギッシュな原典の作品と違い今回は現代が舞台、Vシネ育ちの役者が多いのでこれも一興とそれなりに
……、しかしとうとう最後まではじけずに終わり、ほとんど満腹感なし。これは阪本順二じゃなくて三池崇史が監督すべきだったような……。続編はもういい。 本作は期待ゼロだったので犠牲フライ……、よって今回のレンタル・ビデオは4打数2安打ということで5割なら上等かな。

宝塚月組公演「ゼンダ城の虜」/高名な原作を真琴つばさ主演で、結構いい出来。悪役ヘンツォ伯爵を演じる香寿たつきが楽しそうに演じてこれもなかなか良い。映画ではS・グレンジャー主演、悪役をジェームズ・メイソンが演じ、ラストはのちのちパロディにされるくらいの語りぐyウになる凄い立ち回り場面がある。ちなみに手塚キャラによく出てくるメイソンのキャラはこの作品のJ・メイソンからきてるらしい。

ロミオ・マスト・ダイ」/部分的にはキレのいい場面もあるがリー・リンチェイのファンからみると物足りない出来。ドニー・イェンの「クール」よりは数倍いい。 

「マン・オン・ザ・ムーン」/J・キャリーが伝説のコメディアンの役で、監督が「ラリー・フリント」のM・フォアマンなので期待したがこれはもひとつの出来
……

「パーフェクト・ストーム」/評判が悪かったので人物紹介の部分は飛ばして嵐の場面だけ観る。これが正解、全部観なくてよかった。

「ブラック・アジェンデ」/観てる間は退屈しない政治ミステリー。しかしこういう社会派映画のエンディングはいつも「権力悪の壁は厚かった」で終わるのが定番なのでカタルシスもなくすっきりしない。

「アイドル・ハンズ」/右手が意志を持って勝手に殺人を繰り返し始める青春ホラーもの。意外にいけてるのではと思ったがまるでいけてない。TV録画作品はここのところ空振りが多く打率が落ちぎみ
…… 



’「サイダーハウス・ルール」/「ガープの世界」「ホテル・ニュー・ハンプシャー」等のJ・アービング原作らしく文学的香り濃厚、映画の香りはもう一つだが観て損はない。


「ピッチ・ブラック」/不時着した惑星は3つの太陽が在り夜のない世界、しかしどうも闇に潜み光を恐れる怪物がいるらしい……、そこに日蝕の日がやってくる……!!襲いかかる怪物の群!砦を襲うインディアンと闘うたてこもり型のウェスタン+吸血鬼ものの合体か、割とおもしろいB級SFホラーもの。


「世にも不思議な怪奇アパートメント」/初めてトビー・フーパーの「悪魔のいけに・」を観た時、南部の古い屋敷に迷い込んだ男の前に今や伝説のあの「レザーフェイス男」が現れて、いきなり脳天をハンマーで叩き割る瞬間のショックは凄まじいものだった。その後「ファンハウス 惨劇の館」というなかなかエグイ作品も見せてくれたフーパーは「悪魔のいけにえ2」を最後に、「ポルターガイスト」「スペース・バンパイア」とあらぬ方向へ向かって行き……、近年はすっかり惰眠をむさぼる日々……、いつかまた目覚める日がきっと来る……と思っていたものだが本作を観ると……、奴の眠りは深い深いものであった……


パーフェクト・クライム・シリーズ「完全なる殺人」/これは1話45分位のTVシリーズ?普段エレベーター・ボーイが裏では凄腕の殺し屋という設定。いまをときめくS・ソダーバーグ監督なので期待したが、そのエレベーター・ボーイという設定がまるで活かされてないのが不思議、オチはまぁまぁ位、並みの出来。

パーフェクト・クライム・シリーズ「赤い風」/チャンドラーの原作でフィリップ・マーロー役を何と「リーサル・ウェポン」シリーズの黒人俳優ダニー・グローバーが?!

「デストラップ 死の罠」/M・ケインの「探偵 スルース」のあとに創られたような作品で、S・ルメットの舞台劇的旧作。どんでん返しが多いし、そこそこに楽しめる。どこかで見たような顔の若者は「スーパーマン」役者のC・リーブ。

「ドリフト」/劇場公開時のキャッチ・コピーが「これがジョン・ウーへの挑戦状だ!」とありこれは観なくっちゃ!と思っていたが丁度忙しい時で見損なった。そこで今回ビデオレンタル、鳩が丸焼けになる場面にかって「男たちの挽歌」でウー監督と組んだツイ・ハークのそれらしき対抗意識が……ととれない事もない。出だしが青春映画調で「あれ?」と思ってると中盤からギャングものらしくなってきて、終盤の九龍城のボロアパートでの銃撃戦はプロ同士の駆け引きもおもしろく、ロープで階下に下りながら撃ち合うところなどアクション映画名場面集に残したい位の上出来!!♪♪香港活劇は「間」を無視した勢いだけのドンパチ花火大会のイメモ[ジだったが今年観た「ザ・ミッション 非情の掟」に続いて『緩急』を覚えたこのツイ・ハーク作品に活劇がほぼ完成の域に達した思い♪♪ お話の方はいまいちだけど……、2累打!

「光の雨」/「何が悲しゅうて、こげな年の暮
に連合赤軍のリンチ殺人事件の映画を観なきゃいけんの?」てな感じだが誰も創らなかった、誰も創れなかった題材だけに観たくはないが観なければならぬ、という義務感から劇場へ……。事件とそれを制作する側との両方の視点から描く二重構造になっていて、監督によればあまりにも内容が息苦しいのでそれを緩和するためと今の若者たちの視点からも描くため……との事で、確かにこのひたすらリンチに次ぐリンチの凄惨な内容は観てるだけで相当にヘヴィ……!観てる間、当時の事やオウム事件、パレスチナ等々が頭の中をグルグル駆け巡る。しかし逆に現代の若者の視点[あまり成功してないような……]を外してその苦しさだけの中に身を置いてみたい気も少々……。その場合、あの頃関係者の手記を読んだあとは……今でも思い出しては胸をチクチク刺される思いがある位だから、劇場を出た時はもうへとへとに疲れて数日間夢にまで見てしまいそうな気も……。高橋伴明監督の「足立正生から『映画なんかやってても世の中変わらんぞ、パレスチナに行こう』、と誘われたけど当時はまだ監督にもなってなかったし、撮影現場の奴隷状態がそのまま続くだけ……と思って行かなかった…e」等々のインタビューを読むと浅間山荘から30年、戦士の側に廻った人間と創る側に廻った人間、ダー松もマンガを始めて丁度30年、様々な思いが複雑にからんで本作は見終わったあともこれは成功作か失敗作か判然とせず…… ちなみに国家=機動隊側から描いた原田眞人監督の作品も制作中とか、そっちの側から描いた作品はまるで観る気になれない。どうせ「プロジェクトX」だろ?


 「死んでしまったら私のことなんか誰も話さない」/1995年のスペイン映画。タイトル名も長いが名前も長いアグスティン・ディアス・ヤヌス監督の初監督作品とかで、今日はこれを観て寝るかと見始める。ヒロインがアル中のどうしようもない女でかなりうっとうしい展開……、見始めた事を少し後悔しはじめるが、フランコ政権と闘った元コミュニストの姑のキャラが素晴らしく、その他の脇もさりげなく、しかもしっかり描いてありヒロインが殺し屋と自分自身と戦いそして立ち直っていく姿はなかなか感動的で、ラストでは映画を観て久しぶりにうっすらと感涙……。地味ながらいい作品を観てしまった、3累打!


「ファイナル・ディステネーション」/ほんの少し先の未来が見えてしまう男に襲いかかる「不可思議な何か」、わりと退屈しないで観られる。

パーフェクト・クライム・シリーズ「死の境界線」/以前「ゴルゴ13」で脚本の小池一夫が書いた作品を「子連れ狼」で同様の作品を描き、さいとうたかお「小池のガギゃ~~、訴えたる~~!!」とカンカンに怒ってたのが実はこのM・スピレーン原作の本作。主人公が正体を現す場面にもひとつ快感が欲しい
……

パーフェクト・クライム・シリーズ「墜ちた男」/K・サザーランド監督主演の悪女もの。まずまず。

パーフェクト・クライム・シリーズ「行き止まり」/最近ちょっと売れてきた「トラフィック」「誘拐犯」のベニチオのまだ売れない頃の作品か。オチがちと不鮮明。

パーフェクト・クライム・シリーズ「美しき歌声」/これもちょっとした悪女物。割と楽しめる。「シビル・アクション」/アメリカ映画に弁護士と法廷ものは多いな。トラボルタ主演の本作はこれに「環境問題」をからませて……、さほど新味なし。

「バトルロワイアル・特別篇」/劇場で観たのは去年か一昨年か?……すら近年はすぐに思い出せない、どうも去年みたいだ。特別篇は撮り足した部分があるとのことだが、だいたいどこが足した部分か最初からある場面かダー松の記憶の彼方なので果たして観てもどんなもんかのぉ?と久しぶりの再見。その部分は明らかに解ったところと判然としない部分があるが、結構登場人物の数も多いので2回目だと、あ、こいつは後半XXになる奴だ、前の方ではこんな事してる……等々確認できたり、一番深作映画のヒロインっぽい「闘う釜少女[名前忘れた]」の幼女時代に母親に売られるエピソードや、バスケットの試合でクラスのみんなが盛り上がってる輪の中に自分もはいりたそうで……、でもはいれない描写なども付け加えて有り 、2度目もかなりおいしく観られて 出来もグレードアップしてる印象。最初のバージョンでは音無しだった北野の生徒との河原での会話も今回ラストに夢の場面として収録してある。ところでこんなにヒットしたのに日本映画界がシリーズにしない筈はないと思うが続編は別の学校のバトルロワイアルか、二人の逃避行の話か?「ー2」の企画は立ち消えか?話題が出ないな……小学校襲撃事件のせいかも?

「修羅雪姫」/その昔、藤田敏八監督&梶芽衣子主演で映画化された本作、ドニー・イェンがアクション監督とかでてっきり香港映画と思いきや、何と日本映画?!冒頭、打楽器の乱れ打ちに砂丘での人物の配置が素晴らしく盛り上がる!TVではパープリンの印象の釈由美子ちゃんがチャンバラ活劇場面では大いに頑張ってます。注目!!ドニー・イェンのアクションの殺陣はさすがに香港風で楽しめる[「クール」に続いて股下くぐり有り]小池一夫&上村一夫原作を時代劇ではなく近未来?の「いつかどこかで」の設定で……、しかしこれなら何もこの原作「修羅雪姫」など持ってこなくても……オリジナルでもよかったような……


「熱帯魚」/
1995年頃の台湾映画。誘拐された少年が気のよさそうな犯人一家の田舎で一夏を過ごす……景色もドン臭さも何だか昔の日本映画風。先日「上を向いて歩こう[スキヤキ]」が香港映画に流れていたがあれは世界的ヒット曲、本作の海辺の場面に遠い昔、橋幸夫が唄った歌謡曲「恋をするなら」が流れる場面にびっくり。台湾でスタンダードになっていたとは?!

「シー・オブ・ラブ・特別篇」/かなり古いA・パチーノ主演の上出来ミステリー。12CHでやってたので実に久しぶりの再見。地上波は30分もカットするので味がかなり落ちる、エンディングでトム・ウェイツが吠えるように唄う「シー・オブ・ラブ」もブツ切れで、何が「特別篇」かさっぱりわからん。


「キカ」/
1993年頃のスペイン映画。冒頭シリアス映画風に始まり中盤からエロてんこ盛りお笑い炸裂!そしてシリアス・ミステリーに戻ってエンド……。正月映画のT・クルーズの「バニラ・スカイ」もわりとおもしろかったスペイン映画「オープン・ユア・アイズ」のリメイクだし、スペイン映画って数える位しか観てないがなかなか侮れないものが……

ーパーフェクト・クライム・シリーズ「恐怖の行方」/ハメットの原作らしくハードボイルドの味が濃厚。

パーフェクト・クライム・シリーズ「死と幻覚」/ひと味違うギャングもの、幻想的雰囲迢Cがなかなかいい。

パーフェクト・クライム・シリーズ「殺意の罠」/P・ボグノダビッチのオールディズな雰囲気のミステリー。

以上パーフェクト・クライム・シリーズを9本観て短編ゆえ全体的にもひとつ食い足りないが、こんなシリーズもいいな。


以上2001年12月まで