「魔界の怪人」表紙と紹介
 この本に収録の「怪人サドラン博士」シリーズは1981年に初めて登場したシリーズで、当時並行して描いていたのは「性狩人たち」がシリーズ末期、「美少女たちの宴」、「とけていく…」、そして『レモンピープル』誌が創刊され「白鳥の湖」がスタートした頃。掲載誌はメモ帳に『別冊・快楽園』とあるが、もはやどこの会社の本だったかも失念。その後掲載誌を限定せず色んなマンガ誌に登場し、作者の他の作品「美少女たちの宴」や「不死蝶」[「美肉狩人」に収録]にも乱入した過去もあり。当然単行本にもばらばらに収録されており、今回初めて1冊にまとめて収録のはこびとなり、現在も暴れまくっているこの怪人の正体の一端を解明するために貴重な資料となる事と思われる。
 日本の官能小説が現在まで何の進化も発展も遂げてないのに比べ、エロマンガが産声をあげてまだ10年あまりの頃、こんなとんでもない作品が誕生していた事を思えば、描き手の暴走を編集者が止めきれなかった?もしくは止めなかった成果と言えるかも?現在はコマ割りやポーズにまで口を出す輩が多いという話で、描き手の脳の暴発に対するストッパーががっちりしてきた近年、今後こんなろくでもないFUCKな作品が生まれることはなかなか難しいかもしれない。
 ちなみにサドランの名は「サド」と「乱歩」からいただいて付けたもので作者の分身と言っていい。助手のオズの名前は「オズの魔法使い」から。

同時収録の中編「美姉妹肉煉獄」[全6話]は1985年に『漫画聖少女館』[ミリオン出版刊]に掲載された作品で、「遊戯の森の妖精」や「性狩人たち」シリーズの「白鳥の飛翔」や「眼球愛」に続く身障者いじめ鬼畜路線の1本。かなり好きな作品なので今回復刻してみました。
読者から復刻リクエストのあった短篇「女教師集団暴行」「危険な関係」も同時収録。
全384ページ/¥950+税/8月26日頃全国発売
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